東京高等裁判所 平成11年(て)80号 決定
被告人 宮田圭一
〔抄 録〕
まず、本件上訴権回復請求の当否についてみるに、原決定書謄本送達の日が被告人と弁護人とで異なっている本件においては、特別抗告の提起期間は被告人に対する原決定書謄本送達の日の翌日から起算すべきものと解すべきである。そして、右認定のとおり、弁護人らは、同年四月三〇日付けによる原決定の決定書謄本の送達を同月六日午後〇時に受けたのであるから、被告人に対してはより早い時期に送達されていることを慮り、当裁判所に問い合わせるなどにより受送達時には被告人に対して既に同月二日には同決定書謄本の送達があったことを知り得たものというべきである。そうすると、弁護人らが同月七日までの本件特別抗告の提起期間内にその申立てを行うことが可能であったことは明らかであり、所論指摘の諸事情を十分に考慮しても、右期間を徒過したことについて弁護人らの責めに帰することができない事由があったといえないことはいうまでもない。したがって、本件上訴権回復請求は理由がない。
してみると、本件特別抗告の申立ては、その提起期間経過後になされたことが明らかであるから、不適法というほかない。
よって、本件上訴権回復請求を棄却し、刑訴法四一四条、三七五条を類推適用して、本件特別抗告の申立てを棄却することとし、主文のとおり決定する。
(河辺義正 中谷雄二郎 高橋徹)